比類なきムーブメント

時計製造の世界において伝説的な地位を築いたオメガ・キャリバーに加え、オメガの研究者たちは、注目に値する素晴らしいプロトタイプを製作してきました。それらを振り返ってみると、これらの時計製造のパイオニアたちがいかに革新的であったか分かります。

キャリバー28.10

1944年~1945年に開発されましたが、商品化されなかった、トリプルカレンダーを搭載する、ローズゴールドメッキを施した自動巻きムーブメントのプロトタイプ。このムーブメントは、商品化された初の自動巻きオメガ・キャリバーのキャリバー28.10(340)をベースにしています。このムーブメントの製作が進められていれば、トリプルカレンダーを搭載する世界初の自動巻き腕時計になっていたでしょう。

キャリバー30SC CHRON

1940年頃に開発された、フライバック・クロノグラフとパワーリザーブ表示を搭載した手巻きムーブメントのプロトタイプ。有名な1896年の19’’’ CHROキャリバーと同様に、オメガは再度、堅牢で信頼性の高いベースムーブメント(今回は世界で有名な30mm キャリバー)を利用して開発に取り組み、クロノグラフ輪列を加えました。このムーブメントの生産が開始されていたならば、フライバック・クロノグラフとパワーリザーブ表示を搭載した世界初の腕時計キャリバーとなっていたでしょう。

キャリバー 30 T2 “ノワール”

1941年に開発され、1234566~1234569と連続する番号の付いた4つのムーブメントからなる少量生産シリーズ。どのムーブメントもブラック酸化仕上げの地板を備えますが、面取りと仕上げのテクニックがそれぞれ異なるため、個性的なムーブメントとなっています。この少量生産ムーブメントシリーズは、オメガが、技術的な面だけでなく、仕上げの面においても、常にムーブメント開発の最先端を進んでいることを示しています。

キャリバー 30 T2 SCS

センターにステップ運針するセコンド針とスムーズに動くスモールセコンドを搭載した世界初の腕時計ムーブメント。1952年に開発されたこのムーブメントは、30T2 SCをベースにしています。このムーブメントの開発は、Ref:OT 14.306に使用され、1953年に「シンクロビート」として発表された372 SCSで終わります。このリファレンスのモデルは、現在17本だけ存在が確認されています。30 T2 SCSと372 SCSの違いは、前者にはスモールセコンドがないことです。

オブザーバトリー・キャリバー E 11、1965 

オメガがかつて製造した中で最も洗練されたキャリバー。ヨーゼフ・オリーの指揮の下、ピエール・ショパールによって製作された、この革命的な定荷重(remontoire d’ égalité)キャリバーには、高い振動数のギョームテンプと外端曲線を有するスティール製ヒゲゼンマイが搭載されていました。珍しい多角形により、より規則的なエネルギーの流れを確保できる大型の香箱を収めるスペースが確保できました。そのため、針をオフセンターに分ける必要がありませんでした。

ジャカール「緩衝」脱進機付きマリンクロノメーター、1944

設計の天才フィリップ・ルネ・ジャカールが標準的な「衝突型」レバー脱進機を、特許を取得した独自の「変換型」脱進機に置き換えた珍しい作品。この脱進機の特徴は、静かで、フリースプラング(精度は、テンプに付けられた4つの調整ネジによって調整)が採用され、ツメを有し、ツメ石に注油する必要がないという点です。過去100年にオメガが開発した数多くの「摩擦のない」ムーブメントのプロトタイプの1つであるこのクロノメーターは、ジョージ・ダニエルズ博士によって発明され、1999年にオメガが工業化したコーアクシャル・エスケープメントの先行モデルと言ってよいでしょう。

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